鈍感な君へ
10月の雨
――…そろそろ来るかな





「あ~やなっ」



来たっ



晴樹の声に振り返る






「おはよ」






「はよっ」




そう言って晴樹はあたしの半歩前を歩いた






あれから…、裕士が泉に告白してから





やっぱりあたし達の関係は脆くも崩れた






裕士はあたしと晴樹とは喋るけど、彰や泉には





罪悪感からか、避けるようになった






晴樹も彰も泉に裕士が告ったことを知っている






彰は何も言わなかったけど、寂しそうに目を伏せていたのが印象的だった






「――もう、戻れんのかな?」





あたしが何を考えているのか察したのか晴樹が言った


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