鈍感な君へ
昼休みに泉が窓から思いっきり顔を出した







「うわーっ、彩奈ぁ 雨降りそうだよ」







言われてあたしも同じように横の窓から顔を出し





空を見上げる






「まじだ…」






鉛色の空からは今にも雫が落ちてきそうだ







――…何だかすこしだけ、嫌な感じがする








何だろう…この感じ






ドクン ドクン






何ともいえない感じにあたしは胸を押さえることしか出来なかった






「どした?彩奈、胸痛いの?」





「ううん、なんでも、ない…」






「成長期かもねっ」
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