鈍感な君へ
そう思いながらズカズカ歩いてら






案外早く自分の家に着いた







門の前に立って郵便受けを見ていると








ずっと奥のほうに傘も差さずに突っ立ている少年を見つけた







――…ん?





よく見るとその制服はうちの制服だった








誰だろう…、傘も差さずに何やってるんだろう








雨で遠くの方は霞んであまり見えない







気になったから思いっきり目を凝らす








――…あの、髪の色…っ






見慣れた後姿





あれは…、晴樹っ?




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