鈍感な君へ
「そいやあ由紀に彼氏出来たんだって」


泉が何気なく口にした



「うっそ?」



それに敏感に反応する裕士

ん?…まさか



「裕士って由紀狙いだったのぉ?」


「なっ、ちげぇよっ…」


顔を赤らめながら言う


分かりやすすぎる…



「残念だったな」



晴樹が裕士の肩に手を置く


もう諦めたのか裕士がシュンとした



「いいんだ!次だ、次っ」


「そーだそーだ」


2人で盛り上がりながらその陰で彰はひっそりとジュースを飲みながら雑誌を読んでいた


クール系なんだあ…


晴樹と裕士はチャラいからバランス取れてるかもね…



「彰は好きな人おらんの?」


泉が聞くと彰は一瞬泉のほうを見てまた雑誌に目を向けボソっと



「おらんよ」と言った


「こいつは、女子とかに興味ないもんなぁ」


「だな、俺彰に彼女おるって聞いたことないし」


「へぇ。かっこいいのに勿体無い」


泉が呟いた


確かに晴樹も彰も裕士も全員かっこいい




そして全員モテる…


「え?俺のこと?」


「裕士じゃないから」


そして、泉と裕士は仲が良い。この2人がくっつけばな…





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