ヤクザに愛された歌姫【完】
でももしかしたら
これなら届くかもしれない。



『♪♪~♪~』



あたしは歌った。
歌声が獅狼に届くかも…




獅狼は振り向いたけど
すぐに仕事に戻ってしまった。



フラフラと歩いていると
いつの間にか獅狼の実家まで来ている
自分に驚いてしまった。




そこでもあたしは歌った。



でも誰も気づかないみたい。




あたしは獅狼との思い出の
星の見える丘に行く事にした。




いつの間にか夜になっていて
星がキラキラしていた。
まるで獅狼と見た星空そのもの。



でも獅狼は整備士になれたんだ。
彼女はいるのかな?
獅狼の未来にあたしはいない…




『見つけてくれるって
言ってくれたじゃん。獅狼…』



あたしはその場にしゃがみこみ泣いていた。







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