ヤクザに愛された歌姫【完】
レッスン場に響く
シューズのキュッキュッという音。



しかもちゃんと歌いながら踊ってる。




『もう一度お願いします。』



他のメンバーは疲れて
床に座っているのに
延珠だけはフラフラに
なりながらも踊っていた。




「延珠ってあたしらより
1時間早く来てるのに
あの体力すごいよね。」



「しかも売れっ子だから
他にも仕事あるんでしょ?」




俺の耳に入るメンバーの声。
練習なんかテキトーにやればいいのに。




「みなさん!あなた達のマネージャーを
今から紹介します。」



秘書の女がそう言うと
メンバーの目線がこっちに向いた。




そして紹介が終わると
自分の担当の子のところに
行くように言われた。




『受かったんだね。おめでとう。』



延珠は俺に笑顔でそう言うと
タオルで汗を拭いた。






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