ヤクザに愛された歌姫【完】
「ケンカ屋は別に無ってぽうに
やってねぇから安心しろ。
悪いやつだけちょっと仕置きしてるだけだ。」



俺がそう言うと延珠は
安心したようだった。




「なんか今回のドラマみたい!」



『そうだね!』



ヒカリさんと延珠は
なんだか楽しそう。



「獅狼?」



その様子を見ていた
俺の背中をジュンが押してきた。



「わかったよ。」



観念した俺に優しくジュンは微笑んだ。



「延珠。」


俺に呼ばれてキョトンとする延珠。



「俺がこわくないのか?」



延珠は立ち上がり
俺をまっすぐ見た。



『こわくないよ!
だって獅狼は獅狼だもん!』




「ケンカの殺陣教えてやるよ。」



すると延珠はいきなり
俺に抱きついてきた。



『ありがとう!』



なんだかまっすぐすぎる
延珠に俺は優しくなれたんだ。




まるで1年前のように…





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