ヤクザに愛された歌姫【完】
部屋に着くとそこには
不機嫌モードのじいさんがいた。



さすがに延珠も
雰囲気で気づいたらしく
その場に立ちっぱなし。



「まぁ。座りなさい。」



『失礼します。』



延珠は遠慮がちに座ると
あぐらをかきタバコを吸う
俺を見ていた。



「これどうぞ。」



ばあさんにお茶菓子を出され
お礼を言い食べる延珠。




そんな延珠を険しい顔つきで
見つめるじいさん。



『えっと……延珠です。
一応アイドルやってます。』



「知ってるよ。
うちの輩も騒いどるやつがいるからな。」




『いつもお世話になっております。』




じいさんに負けじと
必死の延珠。



「獅狼もこんなチャラチャラした
娘の世話人なんかしやがって。
ジュンもジュンだ。」



俺はじいさんの言葉にムッとした。






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