ヤクザに愛された歌姫【完】
「獅狼?」


「俺は歌が嫌いだ。
ましてやアイドルなんて
もってのほかだ!」



「やっぱりあの彼女のせいか?」



ジュンは遠慮がちに
俺に聞いてきた。



「アイツは歌が上手くて
大好きだったからな。
でもアイドルは元々嫌いだ。」



するとジュンはもう一度
俺にチラシを渡してきた。



「だから俺はやらねぇ。」



「時給3000円。」



俺はジュンの一言に
チラシを受け取ってしまった。




「応募してみないか?」



そう言い俺をジッと見るジュン。




「受けるだけだからな。」




俺の言葉にジュンは
俺の背中を軽く叩いた。





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