ヤクザに愛された歌姫【完】
あたしはそのまま
意識を手放した。



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『ここって…』



あたしは見覚えのある場所にいた。





「獅狼!」



あたしは自分の横を
通り過ぎた人物に驚いた。




「獅狼!どこ!?」



それはあたし自身だった。
夜の雨の中泣きながら
走り回るあたしがそこにいた。



これは過去のあたし?



「絶対にまた獅狼に会えるように…
伝えたい事ちゃんと伝えられるように
あたし頑張るから。」



獅狼からクリスマスにもらった
ペアリングを握りしてながら
自分自身に誓ったあの日。




でもあたし……



「延珠!!」


この声……。



「帰って来い!」



獅狼……?






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