ヤクザに愛された歌姫【完】

獅狼side

そして次の日
カラフルライブを迎えた。


披露する曲は2曲。


最初の曲は天使の世界に
突如現れた謎の侵略者と
戦うといったパフォーマンス付き。



ヤンキードラマで鍛えた
殺陣が生かせる。



曲中次々に倒れていくメンバー達。
そして最後に残った延珠が
黒幕を倒すといったパフォーマンス。


曲は守るがテーマ。



そして2曲目は
最初の曲とはうって変わり
それぞれのイメージカラーの
ミニドレスでみんなに
ありがとうを伝える
キラキラした曲。



「じいさん。青葉会のヤツらは?」



「今のところは大丈夫そうだ。
でも油断するな。」




さすがにライブを控えた
延珠の周りは人がいるから
なにかしてくるとは思えない。



俺やジュンやじいさんも
護衛までつけてるし
ヤツら何をしてくる気だ。




『準備できたよ!』



すると真っ白な後ろが長く
前が短いドレスを着た
延珠が走ってきた。



「走ると傷口にさわるぞ?」



延珠は俺に言われて
傷口をおさえて笑った。



『あたし精一杯やるから見てて?』



「あぁ。」



延珠は俺とハイタッチすると
ステージ裏にスタンバイしに行った。



-チャリン



「ん?」


すると延珠がなにかを
落としたらしく
俺はそれを拾い上げた。




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