ヤクザに愛された歌姫【完】
「そろそろだよ。」



ヒカリさんがそう言うと
延珠とヒカリさんは
メンバー達と手のひらを
合わせて円陣を組んだ。




『みんな最高のステージにしよ!
ドリームミュージックスタート!』



延珠はステージへと消えて行った。
その瞬間一瞬だけ延珠は
俺の方を振り向くと笑顔を向けた。




俺はなにもできない
自分に腹が立った。



「ハヤテも含め青葉会に
落とし前をつける。」



じいさんは俺にそう言ってきた。



「俺も行く。」



「お前は延珠といるのが
1番やらないといけない事だろ?」



じいさんは俺に背中を
向けたままそう言うと歩き出した。




「そうだな。」




俺はそうつぶやくと
ジュンと車にタオルやら
お湯など準備をした。




ステージ上の延珠は
ケガなんかウソみたいに
キラキラしていた。




俺もそんな延珠に答えないとな。






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