Disposable
「で」

足元に投げ落とされたマガジンを見ながら、バニングは言う。

「条件は?」

「おいおい、デュラハン社からのサービスだって言っただろう?」

煙草を咥え、火を点けるガイスト。

しかし、バニングが勘繰る気持ちも分からなくはない。

余計な貸し借りは作らない。

それが、こんな戦場で長生きする秘訣だ。

「タダより怖い物はない。少なくとも善意からの施しって奴は、俺は受けない事にしている」

「人の厚意が素直に受け取れない…嫌な商売だな、兵士って奴は」

紫煙を吐きながら、ガイストは皮肉げに笑った。

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