Disposable
「つまり俺達デュラハン社の商売敵になるって訳だな」

「別に盾突く気はないがな」

ガイストの言葉に返すバニング。

「……」

ヒューは薄く笑む。

この男は本当に、思った通りの大馬鹿野郎だ。

破格の契約金を蹴って、ヒューとの義理と約束を優先した。

約束なんぞ反故にすれば、明日から長者の暮らしが出来たものを。

「ただ、俺達は傭兵稼業としては駆け出しだ。何も揃っちゃいない。お前達デュラハン社に、度々世話になる事になるかもしれないがな」

「ああ、業務依頼としてなら大歓迎だ。分割支払いも受けている」

バニングの言葉に、ガイストは事務的に答えた。

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