Disposable
どのくらい歩いただろうか。

目隠しを外されると。

「入れ」

そこは木組みの粗末な牢屋の前だった。

「また牢屋だ」

「折角脱獄したのにな」

顔を見合わせて溜息をつく2人。

有無を言わさず押し込められ、施錠される。

「さっき脱獄って言った?」

娘が牢屋越しに2人を見た。

「貴方達脱獄囚?」

「ああ、特別戦犯刑務所からな」

「何十キロってジャングルの中を歩いて来たんだ」

バニングとヒューが口々に言う。

「イカレてるわね」

呆れたように呟く娘。

「君達は一体何者なんだ」

バニングが問い掛ける。

一目見た時から思っていたのだが、この娘、昔どこかで見たような…。

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