Disposable
まるで愛機のように、バニングはブラックホークヘリを操縦する。

「ヘリも操縦できるのね」

「UH-60Mブラックホークはアメリカ陸軍に納入されている。俺もグリーンベレー時代に何度も乗った」

そう言って固定武装として搭載されているM134ミニガンを発射可能状態にするバニング。

生身の人間が被弾すれば痛みを感じる前に死んでいるという意味で『無痛ガン』とも呼ばれるこの武装を、まさか自身が撃たれるとはフォードも思っていないだろう。

全速力で特別戦犯刑務所に向かうバニング。

無惨に殺されたビリーの恨みを、バニングはまだ忘れてはいない。

「2人とも、準備はいいか」

「いつでもいいぜ」

ヒューとハルが、手にした銃を構える。

「突っ込むぞ!」

バニングは操縦桿を傾けた。

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