Disposable
ヒューはパンを口に運びながらレクチャーを始めた。

「まずは所長のマクガレン・フォードと、さっきの看守のキャリアス・レイザー。こいつらはこの刑務所の中じゃ神だ。便器舐めろって言われたら舐めるしかないし、ケツの穴貸せって言われたら貸すしかない。奴らは絶対だ」

ヒューは次に、離れた席に座って食事をとっている受刑者達の方を見る。

「囚人の方は…はっきり言って、ここにぶち込まれている奴は皆ヤバイ。友軍殺し、捕虜殺し、大量虐殺なんてザラだからな。だが特にヤバいのは…独房の奴らだ」

「独房…重罪の連中か」

バニングの言葉に、ヒューは頷いた。

「この刑務所にはつい最近、1人ヤバいのが入ってきたらしい。俺も詳しい事は知らないが、何でも娑婆でかなり派手に暴れたらしくてな。ここに収監されるなり独房行きだ」

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