Disposable
「この電話番号をどうやって知った」

『そんな事はいいじゃないか。お互い後ろ暗い仕事をしている者同士、方法は何となく見当がつくだろう』

麻薬カルテルのボス相手に、バニングは対等に話す。

「まぁいい。で、配達人。テメェが何者か知らんが、配達が遅れるなんて言い訳は通用しねぇぞ。積み荷はいつ届く?」

低い声で告げるガルフ。

片手では、ナイフを研いでいる。

色よい返事が返せない場合は、このナイフがバニングの喉元に突き刺されるという寸法だ。

『それなんだが』

バニングは言った。

『麻薬カルテルがサーモバリック爆弾なんかどうするつもりなんだ?』

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