Disposable
上空、HU-16水陸両用飛行艇。

後部ハッチは開かれていた。

「よし、行くぞ」

ハルに操縦桿を握らせ、バニングはヒューと共に積み荷のサーモバリック爆弾を貨物室から押し出す!

HU-16水陸両用飛行艇から投下されたサーモバリック爆弾は、一定の高度に達すると信管が作動する。

信管が作動するとRDXなどの一次爆薬が起爆して液体燃料を加圧沸騰させる。

沸騰した液体燃料は耐圧容器に密閉されている為、高温になっても気化する事ができず、高温高圧の液体の状態でいる。

圧力が限界点に達した瞬間に放出弁が開き、急激な圧力低下によって液体燃料が蒸発。

秒速2000メートルもの高速で噴出する。

液体燃料が蒸発して蒸気雲が形成されると、これに着火して自由空間蒸気雲爆発を起こさせる。

この間、僅か0.3秒前後である。

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