Disposable
商売敵
「くっくっくっ…」

『笑い事じゃないぞ、ゴースト』

無線からマクナイトの憮然とした声が聞こえる。

マンセル要塞。

機械音痴のコートニーが唯一覚えた無線のそばに立ち、ゴーストは隻眼を細めた。

脱獄したバニングが起業したDisposableの仕事。

それがサーモバリック爆弾をガルフ・カルテルの頭上に落下させる事だったとは。

まだ新参者の傭兵チームが、メキシコの武闘派麻薬カルテルを壊滅に追い込んだのだ。

こんな痛快な話はない。

『何が痛快なものか』

マクナイトはもう一度、無線の向こうで憮然とした。

ジャングルでの会戦以来、バニング達の足取りをずっと追っていたマクナイト分隊。

その矢先、メキシコの北部国境地帯で人為的な揺れを観測。

それがDisposableの投下した、サーモバリック爆弾だった。

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