Disposable
点呼が済むと、再び看守が叫んだ。

「食堂へ移動っ!」

屈強な男達が、まるでパレードのように整然と並んで食堂へと移動していく。

ここに収監された者にとっては、規律が全てだった。

規律を犯した者には、きつい労働や食事抜き、酷いものだと反省室などの罰が与えられる。

…食堂に着くと、トレーを持って並ぶ。

そして食事を受け取り、各々の席へ。

看守の監視の中、私語厳禁の朝食。

今朝のメニューは、パン2枚、サラダ、オムレツ、ミネラルウォーター。

といっても、朝はいつもこのメニューだ。

日替わりで食事が出るほど、この刑務所は待遇が良くない。

それでも食事は、刑務所生活では最高の楽しみだ。

受刑者達は、黙々と食事をとった。

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