Disposable
執拗な追跡は続く。

バニング達の足に、看守達はよくついて来ていた。

やがて、長かった下水道にも出口が見えてきた。

大きな川へと続くトンネルから、光が差し込んでいる。

しかし。

「止まれ!」

その出口を、待ち伏せしていた数人の看守が立ち塞がった。

完全に退路を断たれた。

前も後ろも、看守達に取り囲まれている。

それぞれ銃を構える看守達。

最早為す術はない。

看守達は皆そう思ったに違いない。

だが。

「おおぉおおぉおぉおっ!」

バニングはM60、ヒューはグロック2挺の銃口を天井に向け、いきなり乱射!

吐き出される弾丸は跳弾となり、四方八方に飛び散る!

怯む看守達。

勿論跳弾は、バニング達にも掠める。

正常とは思えない、まさしく狂気の沙汰。

死をも覚悟した行動だった。

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