Disposable
「おい」

マクナイト分隊では唯一のデルタフォース所属、ジェフ・サンダース一等軍曹が声を上げた。

「憶測で物を言うな。勝手に真実を描くんじゃない。俺達兵士は、上の言った通りに任務を遂行すればいい。あれこれ敵を想像するのは、下手をすれば部隊の全滅に繋がる」

ジェフに窘められ、口を噤むマットとグライムズ。

「アレックス、お前もだ。あんまりおかしな事を吹き込むな」

「おかしな事じゃない。事実に基づいた話だ」

アレックスは反論するが。

「それでもだ」

ジェフは話を打ち切る。

…そんな事を言っているジェフとて、噂は耳にしている。

ジェフだけではない。

嘗てのタスクフォース指揮官であるマクナイトも、戦後のタスクフォース上層部には不信感を抱いている部分もあるのだ。

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