蒼空の下を、キミと2人で
ぎゅっと抱きしめていると。



ポタ



背中に冷たいものが降ってきた。



ポタ、ポタ



それも何回も。



そこで私は察した。



蒼、泣いてる。



いっつも守ってもらってばっかりだから、今度は私が守らなきゃ。



パッと手を離す。



同時に蒼は慌てて涙をぬぐった。



「蒼?泣いてる?」



「泣いてない」



「泣いていいんだよ?



見ないから」



そう言って、またぎゅってした。



ポタポタポタポタ



一層激しく。



「よしよし」



いつも蒼がしてくれるように。



蒼が顔を上げた。



「なんでにこも泣いてんの」



気がつけば、やっぱり泣いていた。



「だって、蒼が死んじゃうなんて…」



「大丈夫、まだ生きてるから。



もう、にこは泣き虫だな!」



絶対混乱してるはずなのに、怖いはずなのに、蒼は笑った。
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