蒼空の下を、キミと2人で
部屋着のポケットに入れていたスマホがなった。



♪〜



電話だ。



にこ、から…?



「もしもし」



「もしもしー、蒼ー?」



元気なにこの声だった。



「どうした?」



「蒼、ひまかなーって思って!」



病室に入って、ベットに腰掛ける。



「そういえば、明後日手術になった」



「そっかー、また休みたいなー」



「サボりはダメだって」



そう言いながら、本当は来てほしいと思ってる自分がいる。



「あとさ。



延命治療は、しない。



残りの人生、好きなことがしたい」



にこは黙っていた。



「私は…蒼に長く生きてほしいけど…



蒼が、そう決めたなら…応援する」



にこのすすり泣く声が聞こえた。



「ごめんね、疲れたよね、明日の放課後行くね!」


にこは無理やり元気な声にしてるのがわかる。



「じゃあ、明日ね!」



「あぁ」



スマホを切り、ベットのわきに置いた。



仰向きになって、目を閉じる。



父さんたち、遅いなー。



いつの間にか、寝てしまった。
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