蒼空の下を、キミと2人で
にこが来る頃には、息が絶え絶えで。



俺のことを見たにこは、もう泣きそうで。



こんなんじゃ死なないよ。



それに、ふらふらしてる。



「…にこ…大丈夫…?



昨日…ちゃんと寝た…?」



にこが首を振る。



「だって…蒼が、心配で心配で、夜も眠れないんだよ…」



衝撃だった。



にこは、俺にもらい泣きしたとき以外、俺の前では泣かなかったから。



ずっとこう思ってたんだ。



しかも、いきなり抱きついてきて、



「うつるよ?」



って言ったら小さな声で、



「…代わってあげたい」



って言った。



これ、にこがなったら大変だ。



そして、寝て起きたらもうにこは帰っていた。



そして、祐樹からのメモが。



<明日、手術だろ?



にこちゃんから聞いた。



頑張れよ!



放課後行く>



祐樹の字。



お世辞にも綺麗とは言えないけど、読みやすくて好きだった。



ついに明日か。



手術なんて人生初だ。



寝ようと思っても、寝れない。
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