蒼空の下を、キミと2人で
にこside
蒼が手術室に入って、手術中のランプが点く。



蒼のお母さんたちと待っていたけど。



「にこちゃん、どうしたい?



お医者さんの説明だと、10時間以上はかかるみたいだし、学校に戻る?



戻るなら、送るし、ここにいても緊張するだけだと思うの。



にこちゃんはどうしたい??」



ちょっと考えたあと、



「戻ります」



と言った。



やっぱりここに居ても時間が経つのが遅く感じるだけだから。




「じゃあ、あなた。



にこちゃんを送ってくるわ」



「分かった」



蒼のお母さんと車に乗った。



「にこちゃん?」



「はい?」



蒼のお母さんとミラー越しに話す。



「蒼、朝からずっとにこちゃんの話ばかりだったのよ。」



そういえばちゃんと言ってなかった。



「本来なら、蒼がいるときがいいんだろうけど…



蒼とお付き合いさせていただいてます。」



「そうなの!



でも、にこちゃんでよかったわ。」



「ありがとう!」



蒼のお母さんは微笑んだ。



「着いたよ。



ごめんね」



「ううん、放課後、また来るね!」



教室に入った。



「遅れてすみません」



彩花と目があう。



帰ってきたことを驚いていた。



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