蒼空の下を、キミと2人で
「にこ」



「蒼っ!」



にこは、俺をみて、泣きじゃくった。



「にこ、泣くな」



「…うん」



母さんと父さんは、呼ばれて、診察室に行った。



2人きりになった。



「痛っ」



やっぱり、傷が痛んだ。



「蒼!?」



にこは大げさに驚いた。



「大丈夫だから」



それに、にこはまだ授業中寝てるって言ってたし。



それでも2番だから、すごい。



にこが本気で授業受けて、テスト勉強したら到底叶わないだろうな。



でも、心の中では分かってた。



多分、もう学校には戻れなくて、テストだって受けられないって。



「ホームルームの後、お説教が始まりそうだったから、逃げてきた」



にこの担任は怖いのに。



やっぱりすごいな。



コンコン



母さんだった。



夜遅いということもあって、にこと一緒に帰っていった。
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