蒼空の下を、キミと2人で
にことの登校が憂鬱になったのなんて、初めてだ。



きっとにこは俺が見てたことを知らない。



いつもの笑顔で、



「ごめん!蒼!」



って言うんだ。



でも、にこの顔を見たら耐えられず泣いちゃいそうで。



ピーンポーン



押してしまった。



「ごめん!蒼ー!



寝坊したー!!」



いつも通り。



涙が出そうで、横を向いた。



「ねぇ、蒼?



なんで泣いてるの?」



予想外の発言。



「泣いてない」



「泣いてんじゃん!



ねぇ、なんで?



にこにだけ教えて??」



逆に、にこにだけは教えられないんだよ。
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