蒼空の下を、キミと2人で
朝。



朝ごはんを食べ、自転車で家を出た。



「行ってらっしゃいー」



「行ってきますっ!」



9時からやっている雑貨屋さんに立ち寄った。



もうすぐ彩花の誕生日だから。



見て回ると、深い青色のようなリストバンドが目に入った。



珍しい色。



吸い寄せられるように近づいた。



後ろにいた店員さんに聞いた。



「これ…何色なんですか?」



「これは、蒼色って言うの。」



お姉さんは、ポケットからメモを出して、「蒼色」と書いた。



「あっ」



「どうかしましたか?」



蒼色の「蒼」が、蒼と同じ漢字だった。



「この漢字で、蒼って読むんです、私の彼氏」



彼氏っていうのがなんだかくすぐったかった。



ぽろり



「大丈夫ですか!?



よかったら、お話、聞きますよ」



なぜか、この人なら話せると思って、話しはじめた。
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