蒼空の下を、キミと2人で
「蒼、脳腫瘍で、余命が1カ月ちょっとなんです。



だから、今から病院で。



好きって、帰りたくないって言いたいのに言えなくて。




このまま気持ちを伝えられずに、蒼が死んじゃうんじゃないかって思って。」



店員さんは、黙って聞いてくれた。



「恥ずかしくても、絶対に伝えて下さい!



…私の彼も、交通事故で…」



店員さんはふっと笑った。



「後悔しないように、伝えて下さい。」



それと一緒に彩花のプレゼントも買った。



「ありがとうございました。



…頑張って」



他の店員さんに聞こえないように、小さな声で。



「はい!!」



名前も知らない店員さんだったけど、すごく励まされた。



自転車に飛び乗って、病院に行った。



絶対に、蒼に伝えよう。


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