蒼空の下を、キミと2人で
蒼の病室をノックしても、返事は来なかった。



ドアを開けて、そっと近づいた。



カーテンが閉まってる。



「…蒼?」



カーテンを開けた。



シーツには、涙のあとがあった。



蒼、泣いてる…



蒼の顔が向いてる方に行く。



「にこ!?」



蒼の目は真っ赤だった。



「どうしたの?」



「なんでもない、大丈夫」



その時、私の中で何かが動いた。



「蒼、大丈夫大丈夫って、絶対大丈夫じゃないでしょー??



ずっと大丈夫って言ってたら、蒼、いつか疲れてダメになっちゃうよ!?



…ねぇ、私も頼ってよ…」



蒼は顔を上げた。



「ごめん」



「病気は蒼のせいじゃないんだから!」



この空気を変えようと、明るく言った。



「じゃあ、蒼はこれからずぅーっと、「大丈夫」と、「ごめん」は禁止!!」



蒼は、笑って、



「何それー?」



と言った。



よかった。



笑ってくれて。
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