蒼空の下を、キミと2人で
「そうだ、蒼にプレゼントがあります!」



カバンから、小さな紙袋を出した。



頭によぎる店員さんの顔。



後悔しないように、頑張ります。



開けた蒼が、



「綺麗な色」



と、リストバンドを眺めながら言った。



「何色か知ってる?」



メモを取り出しながら、聞いた。



「んー、わかんない」



メモに、「蒼色」って書いた。



「蒼の色って書いて、蒼色。



蒼の色だね!」



蒼は、



「へー、知らなかった」



と、興味深そうに言った。



「蒼、ちょっとこっち!」



蒼の耳元で。



「…蒼…大好き!」



って言って、ほっぺにキスをした。



「…!」



蒼は最初は驚いていたけど、意地悪そうに笑って、



「ほっぺだけ?」



って言われた。



そして、蒼にキスされた、口に。



「にこ、大好き」



「うん、大好き!」



幸せで、蒼が病気だってこと忘れるぐらいだった。
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