蒼空の下を、キミと2人で
「蒼、明日な!」



「蒼くん、にこ、またねー」



彩花たちが帰ったあと、すぐに。



蒼に押し倒されて、キスをされた。



ほんの一瞬の出来事で。



気付いたら、キスされていた。



「蒼っ、酸欠…」



蒼は、そっと私を離して、すぐにまたキスをした。



「…!」



パッと離して、



「さっきの罰!」



と言った。



「あっ」



なんと、点滴が取れちゃった。



「美優ちゃん呼ばなきゃっ!」



すぐに美優ちゃんは来てくれて、



「あーあ、ずいぶん暴れたねー」



と言った。



また蒼は真っ赤。



私も、今回はキスして取れたなんてとても言えなかった。




他の看護師さんたちも来てくれて、蒼に点滴をさした。



その様子をずっと眺めていた。



点滴って、こんな感じにさすんだ。



看護師さんたちが帰っても、美優ちゃんは残って、



「キスはほどほどに」



と言い残して戻っていった。



その時の蒼ったら、真っ赤を通り越して、湯気が出そうだった。




さっきと打って変わって可愛い蒼だった。
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