蒼空の下を、キミと2人で
「蒼ー、ここは??」



「ここは…



蒼が口を押さえた。



「蒼?



どうしたの?」



「…」



蒼の手は、血で染まっていた。



「…!」



鼻血かと思ったけど、鼻には血がついてなくて。



泣きそうになるのを抑えて、



「美優ちゃん呼んでくるからね!!」



って言い残して病室を飛び出した。



階段を1段飛ばしで飛び降りる。



ナースステーションが見えた。



「美優ちゃんっ!



蒼が!蒼が…」



美優ちゃんは出てきて、



「大丈夫だからね。」



と言って、他の看護師さんと一緒に蒼の病室に向かった。



看護師さんたちはエレベーターをつかうみたいだけど、待てないから、階段を使って走った。



「蒼っ!



もう美優ちゃんたち来るからね?」



蒼はコクコクと頷いた。



でも、その手はさっきよりも真っ赤で。



エレベーターを使ってきた美優ちゃんたちが入ってきた。



「川崎先生呼んで!」



1人の看護師さんが走っていく。



どうしよう…



頭の中が真っ白になった。
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