蒼空の下を、キミと2人で
蒼side
目を開けると、にこがいた。



そうだ、吐き気がして、血が出て…



「あれ…にこ…?」



「…蒼!」



涙目のにこ。



「…にこ、泣いた…?」



にこは、



「…泣いたよっ、蒼が心配で…」



「ごめん、心配かけて」



自然にごめんって言っちゃったし。



「あっ、アウトー!」



そういえば、にこが自分からキスしてくれたことなかったな。



「罰はなに??」



笑いながら聞く。



しばらく考えたあと、にこは俺の口元を見た。



そうだ、酸素マスクだ。



酸素マスクを取ると、にこは自分から、キスしてくれた。



ほんの一瞬だったけど。



やっぱり恥ずかしいかも。



にこも真っ赤だった。
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