蒼空の下を、キミと2人で
「蒼、帰ったほうがいい?」
蒼のお母さんが聞く。
「好きにすれば」
感情のこもってない声だった。
「にこちゃんとお話ししたいでしょう。
帰るわ」
蒼は特に見送ることもしなかった。
また2人になった病室。
「いいの?
お母さんたち帰っちゃったよ?」
「別にいい。」
蒼にぎゅっと抱きついた。
「にこ。
屋上行ってみる?」
蒼からの突然の提案。
屋上かぁ。
「行くっ!」
蒼が、私の手を引いて、歩き始めた。
点滴台を押してあげる。
立って並ぶと、蒼のほうがずっと背が高くて、親子か、兄妹みたい。
階段をのぼって、蒼がドアをあける。
古いドアだからか、ギィーという大きな音を立てて、開いた。
「寒っ」
風が冷たい。
蒼が何も言わずに、蒼の上着を私にかけてくれた。
「ダメだよっ!
体調崩しちゃうよ?」
「いいから」
寒かったし、蒼に甘えることにした。
「蒼ー?」
「何?」
「絶対金賞とるからね!」
「うん、応援してる」
会話はないのに、気まずくなくて。
ずっとこのままでいたいって思う。
蒼のお母さんが聞く。
「好きにすれば」
感情のこもってない声だった。
「にこちゃんとお話ししたいでしょう。
帰るわ」
蒼は特に見送ることもしなかった。
また2人になった病室。
「いいの?
お母さんたち帰っちゃったよ?」
「別にいい。」
蒼にぎゅっと抱きついた。
「にこ。
屋上行ってみる?」
蒼からの突然の提案。
屋上かぁ。
「行くっ!」
蒼が、私の手を引いて、歩き始めた。
点滴台を押してあげる。
立って並ぶと、蒼のほうがずっと背が高くて、親子か、兄妹みたい。
階段をのぼって、蒼がドアをあける。
古いドアだからか、ギィーという大きな音を立てて、開いた。
「寒っ」
風が冷たい。
蒼が何も言わずに、蒼の上着を私にかけてくれた。
「ダメだよっ!
体調崩しちゃうよ?」
「いいから」
寒かったし、蒼に甘えることにした。
「蒼ー?」
「何?」
「絶対金賞とるからね!」
「うん、応援してる」
会話はないのに、気まずくなくて。
ずっとこのままでいたいって思う。