蒼空の下を、キミと2人で
「帰ろう?」



そう言って歩き始める。



慌てて、隣に並ぶ。



「ねぇ」



って、蒼が身体を私のほうに向けた時。



「あっ」



蒼が、ふらついて、私のほうに倒れる。



反射的に手で支える。



自分よりずっと背が高い人を手だけで支えるのは大変だった。



「蒼、大丈夫?



ゆっくり行こう?」



蒼は頷いた。



行きの2倍ぐらいかかって、病室にたどり着くと、蒼はベットに横になった。



膝を曲げて、丸まって。



汗をかいて苦しんでる蒼を目の前にして、何もできない自分にもどかしくなった。
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