蒼空の下を、キミと2人で
にこたちが帰った1人の病室。



少し開いたカーテンの隙間から、綺麗な星が見えた。



コンコン



「蒼くん。



どうかな?



水分取れそう?」



酸素マスク越しに答える。



「今はちょっと…」



川崎先生は、



「水分が取れないようなら、点滴をしようか。



ちょっと待っててね」



と言って、病室を出て行った。



点滴の器具やらを持ってきた看護師さん。



いつもの佐藤さんじゃなかった。



「刺しますよー」



チクっとした痛みが走る。



テープで固定された。



また、1人になった。



前は1人なんて苦じゃなかったのに。



にこは何してるかな。



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