蒼空の下を、キミと2人で
蒼side
にこが目の前で楽しそうに話す。



だいぶ熱も下がってきたし。



「超っ!大っきいケーキがあって、全部食べる夢♡」



夢がかわいいな。



「そうだ、これ!」



にこはピンクのポーチを出した。



「これねー、誕生日でもなんでもないのににこっぽいからって、くれたの!」



嬉しそうに微笑むにこ。



「よかったじゃん」



その時、頭に痛みが走った。



にこに心配をかけないように、堪える。



「にこちゃん、面会時間終了ね!」



佐藤さんだった。



「蒼、バイバイ!」



廊下まで見送った。



にこは、後ろを向いて、手を振った。



それも、何回も何回も。



ようやくにこが見えなくなった。



我慢していた頭痛もピークに達した。



点滴台にすがるようにして戻り、ベットに寝転がった。


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