蒼空の下を、キミと2人で
朝。



佑樹が来る前に普通の服に着替えた。



そして、点滴とか、全部外された。



身軽に。



コンコン



「蒼ー!」



佑樹が来てくれた。



「今日はありがと」



「父さんから全部聞いたから。



もう行く?」



「あぁ」



病院の外まで、川崎先生が見送り。



今まで酸素マスクつけてたし、歩くとちょっと息苦しい。



でも早くにこに会いたい。



病院からバスに乗って駅まで。



「そういえばさ、俺、恋したかも」



「え、誰?」



「優空ちゃん、って言うんだけど。



にこちゃんと同じクラス」



佑樹が恋なんて、珍しかった。



駅について、電車に乗った。



「どこがいいの?」



「めっちゃかわいいし、優しい!」



そう言う佑樹は、真っ赤だった。



電車を降りて、会場まで歩く。



意外に人は多いけど、前は空いていた。



1番前に荷物を置いた。



にこ、頑張ってほしい。
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