蒼空の下を、キミと2人で
蒼side
にこは、金賞だった。



自分がとったわけでもないのに、涙が止まらなくなった。



「蒼、泣くなって!



よかったなぁー!」



「にこ、頑張ってたもんな」



佑樹も、喜んでくれた。



2人でバスで、病院に帰る途中。



なんだか、めまいがして、寒いのに汗が出る。



俺の異変に気づいた佑樹。



「蒼、大丈夫か?」



俺は頷いた。



さっきまであんなに調子よかったのに。



佑樹が佑樹のお父さんに電話をかけた。



病院の入り口で、すぐ川崎先生が待っててストレッチャーに乗せられた。



「蒼くん、しっかり!」



佐藤さんが声をかける。



息が苦しいし、頭痛はするし、吐き気もめまいも。



今までで1番辛かった。



でも、後悔はなかったから。
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