蒼空の下を、キミと2人で
にこを起こさないように、小声でボソッと



「お茶もらうね」



と言って、にこの部屋を出た。



自分の家じゃない冷蔵庫を開けるのは気が引けた。



コップにお茶を注ぐ。



一応持ってきた痛み止めを飲んで、にこの部屋に戻って、横になった。



これで多分大丈夫。



ベッドに入ると、寝てるはずのにこが何か言ってた。



「…蒼ー、にこのことどれぐらい好き?



マシュマロとどっちが好きー??…」



寝言か。



そもそも、俺マシュマロ嫌いだし。



「…にこに決まってんだろ…」



「…ほんとうー??



にこはねー、蒼のことがねー…



お姉ちゃんとお母さんとお父さんより好きなんだよー…」



え、起きてる?



でも寝息が聞こえる。



寝言とはわかっていても、家族より好きって言われるのは嬉しい。



コンコン



佑樹と阪本だった。



「にこ、まだ寝てるし」



「初詣行こうぜー!」



朝からテンション高いな。



「…ちょっとうるさいよ?」



阪本と佑樹は仲がいいんだか悪いんだか。



「じゃあ、にこ起こして行く。



さき降りてて」



阪本と佑樹は階段を降りていった。
< 226 / 261 >

この作品をシェア

pagetop