蒼空の下を、キミと2人で
「蒼、熱あるんじゃ…?」



額に手を当てると、自分の額と比べるまでもなかった。



「蒼、先生呼ぶよ!?」



蒼はコクコク頷いた。



どうしよう、蒼、まだ死なないよね?



「蒼くんっ!」



切羽詰まった顔の川崎先生。



蒼の熱を測っていた。



ピピピッ



川崎先生は絶句した。



「…40.6°C」



また何か難しそうな指示をした。



何もできることがなくて、ただただその場に立ち尽くしていた。



蒼は注射を打たれた。



蒼の顔が痛みで歪む。



どうしよう…



注射と点滴がされて、看護師さんたちは戻っていった。



川崎先生だけ残って、立ち尽くしている私に、



「にこちゃん、蒼くんはこれで熱は下がるはずだから。



大丈夫、蒼くんも頑張ってるから横にいてあげて?」



と優しく声をかけた。



「…はい」



私が蒼を支えてあげなきゃ!
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