蒼空の下を、キミと2人で
蒼side
夏休み前最後の日。



にこに



「先帰ってて!」



と言われ、1人で帰っていると。



後ろから飛びつかれた。



「あのね、聞いてほしいことがあるの。」




なんとなく分かっていた。



にこが鈍感なだけで、叶多先輩がにこに興味を持っていることは、バレバレだった。



「叶多先輩に告白されてね、なんと…



付き合うことになりました!!」



目の前が真っ暗になった。



目に映る景色がぐらっと傾いて、思わず倒れこみそうになる。



「そう…なんだ。」



本当は今すぐにでも泣きたかった。



でも、こんなに幸せそうなにこの笑顔を壊すことはできない。



堪えろ、自分。



必死に自分に言い聞かせた。



「じゃあね、蒼!」



「あぁ、またな。」



信じたくない。
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