蒼空の下を、キミと2人で
にこが初恋なわけだし、生まれて初めて、"失恋"というものを体験した俺は、抑えきれない感情と止まらない涙に戸惑う。



どうやってこの感情と涙を止めればいいかわからなかった。



コンコン



え、にこ!?



この状態じゃ、にこに会えない。



幸か不幸か、窓のカギはかかっている。



にこには申し訳ないけど、居留守を使うことにした。



しばらくすると、にこの足音が聞こえて、部屋から遠ざかっていく音が聞こえた。



よかった。



とホッとしたのもつかの間、



ピーンポーン



嘘だろ!



慌てて、ティッシュを掴み、涙を拭いた。



焦りからか、自然に涙が止まった。



でも、にこを見たらまた泣けてくるんだろうな。
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