蒼空の下を、キミと2人で
「にこー、ご飯よー」



お母さんの声もどことなく元気がない。



静かに階段を下りて、自分の椅子に座る。



ただ頭がぼーっとして。




食事も喉を通らなかった。




「にこ、」




「ごちそうさま」



お母さんの声を遮るように立ち上がる。



結局ご飯を一口だけ食べて部屋に戻った。



蒼、もう会えないのかな。




蒼がいなくなったこの世界は色を失ったようだった。
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