蒼空の下を、キミと2人で
「蒼ー!



にこちゃん来てるわよー!」



母さんがにこを連れて部屋に入ってきた。



もうダメだ。



にこは、勘が異常にするどい。



にこが、改まったようにミニテーブルの向かいに座った。



「ねぇ、蒼、今日なんか変だよ?」



う、バレてる。



「…そんなことないよ…」



「なに?



もしかして、叶多先輩…



もう全部見透かされてる。



慌てて言葉を遮った。



「の、喉渇かない?



ジュースでも取ってくるよ」



逃げるように部屋を出た。



母さんはいなかった。



ジュースを注ぎ、冷蔵庫を閉める。



「はぁ。」



もう、このまま逃げたい。



でも、覚悟を決めて階段を上った。
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