蒼空の下を、キミと2人で
蒼side
テレビを見終わり、部屋に戻ったとき。



コンコン



にこだ。



この1週間でだいぶ吹っ切れたし。



ガラガラー



「蒼!



一緒に寝よ?」




「え?」



戸惑う俺の手を掴み、部屋に入ってきた。




「どうした?」



「今日、ホラー映画見ちゃって、寝れないー」



なんとなく、にこは、



"見た"んじゃなくて"見せられた"んじゃないかと思った。



「誰と?」




「叶多と」



いつの間に叶多先輩から叶多になったんだろう。




「ホラー映画は嫌いって言ったのに…」



にこは小さいころから、怖いのが苦手で、寝れない日はこうして俺の部屋に来た。




いくら先輩であり、彼氏だったとしても。



にこが嫌と言うものを見せるのはおかしいと思った。
< 34 / 261 >

この作品をシェア

pagetop