蒼空の下を、キミと2人で
荷台がついた佑樹くんの自転車を2人乗りして帰った。



佑樹くんは、用事があるのか、



「自転車、蒼ん家止めとくからな!」



と言って、去っていった。



「蒼ー?」



「なに?」



「手ー、繋ごー」



「自転車こいでるんだけど」



「いいのー」



片手でこぐのは大変そうだった。



でも、ほんと手を繋いだのは幼稚園ぶりな気がする。



あったかくて。



叶多とのことなんてすっかり忘れてしまうぐらい幸せだった。
< 58 / 261 >

この作品をシェア

pagetop